【陰陽五行論塾】2021年3月の動向

桃の節句も過ぎ、3月となりましたね。

桃は結界道具であり、木性の兆しでもあり、
陰陽五行論にとってすごく縁の深い果物です。

桃の節句、雛祭り、いずれも女の子のイメージですが、
卯の月(3月)が陰干支というのも自然の理を感じます。

皆様にとってあたたかな春の風が吹くことを心より祈念して、
今月の動向をお届けいたします。

今月(3/5~4/3)は、辛卯月です。

金性で陰の十干「辛(しんきん)」と、
木性で陰の十二支「卯(うぼく)」が
組み合わさった干支です。

辛は小石、宝石を表し、
卯は草花、蔦、苔を、季節では仲春(旺春)を表します。

そのため、辛卯は「鋭利に輝く春の宝石」というイメージです。
辛卯月のポイントは以下の通りです。

◆自立創家の機運

辛卯は、地中の草木(卯)が、鋭い刃物(辛)で切られている状態です。

草の根が芽を出そうとしても天干の金性に剋される様から、
親や先達に頼らず、自らが初代となる生き方をよしとします。

先月(庚寅)からの自律の期間を経て、いよいよ自ら始めていくに最適な、
草木にとってまさに春の極みを謳歌する時期の到来と言えるでしょう。

親の力を借りずに一代で立ち上がらんとする時に、
局所的な視点、狭い視野、低い視座では心もとありません。

今こそ球体思考を実践してまいりましょう。

思考を形づくるものとして言語はとても重要です。

陰陽五行論という一般社会通念からかけ離れた言語、
言葉にならないエネルギーまでをも読み解く非言語解読、
帝王学的観点によるものの見方・捉え方、
これだけでもかなり特殊な事象の切り取りができます。

しかし、日本語という素晴らしくもマイノリティな
言語形態だけに頼るのではなく、
英語をはじめとした多言語からのアプローチは、
豊かな思考を醸成し、まだ見ぬ自分との邂逅を果たしてくれるはずです。

別の角度から辛卯月を見てみると、
準備の大切さというメッセージが浮かび上がってきます。

学理的には、来たるべき時に備えて準備ができていない場合、
ここ一番で力を発揮することができず、
大きなチャンスを逃すと言われています。

準備9割ですね。

それはなにも今月に限ったことではなく、
大変革を迎える今日、常にどう在るかが問われているのだと思います。

新しい世界観は、いつも既存の枠の外側にあるものです。

では、自分にとって外の世界に行くにはどうすればいいのか?

未来の話をすると鬼が笑うと言いますが、
来年の壬の年、変転変化を存分に楽しみ、龍の如く飛翔するために、
辛の年の辛の月、まずは言葉から変革してまいりましょう!

◆お人好しのその先へ

今月は、損得を考えずに人の面倒をみることで運気を味方にします。

自身においては、どんな苦難や困難がきても対処する才能を持ち、
その際に発揮する頭の回転は実に敏速です。

我がごとは後に回し、目の前の人にお尽くしする姿は、
誰が何を言わなくても、必ずどこかで誰かが見ているものです。

いや、むしろ誰にも見られていない時こそ、徳として積み重なり、
内面から放たれる美しさとなります。

しかし、自分本位のお尽くしや、限度を超える関わりは、
相手を傷つけることにもなりかねません。

善意からの行動であったとしても、正しいことを伝えたとしても、
相手の立場に立ち、その不安と痛みに寄り添わなければ、
ただの自己満足になってしまいます。

考えなしのお人好しは、その純粋性のためにフィードバックがもらえず、
トラブルが絶えず、気づけば人が去っていく。。。

改良のポイントは、天馳星がごとく、
今この瞬間にできる自分の最大限を出し切り、
且つ、目の前の人の背景に想いを馳せて言葉を紡ぐ。

それは、自分に対しても同様です。

いかなる失敗をしようとも、どんな立場にあろうとも、
自分を卑下することなく、清廉たらんと在ることはできます。

辛は宝石です。
自分で自分を傷つけてはいけません。

そこにエネルギーを注ぐよりは、他者に肯定的な影響力を与えるために、
できることが、したいことがあるはずです。

大切な人に心から寄り添うために、個人の負荷は皆で分け合いましょう。

凛として、心配りのできるお人好しは、
人を惹きつけることはあれど、去られることはないでしょう。

◆in the name of love

心穏やかに、ご縁ある人たちに無償の愛を捧げることで、
私たちが本来持っている人間的な魅力が開花していきます。

今月は、愛のエネルギーに満ち溢れています。

人が集団で生活する以上、何かしらの引力が働きます。
人を引きつける力は魅力です。

周りの者を全て引き寄せたい、人に好かれたい、愛されたい、
愛されたいが故に自分も愛を傾ける。
引力と魅力の世界は、換言すれば愛情の世界でもあるのです。

愛の形は様々で、定義も人によって違います。

辛卯月が司る愛の世界は、父性愛であり、博愛ですが、
大切なのは、ご自身の思う愛情を大勢の方にGiveしていくことです。

「give」の主な日本語訳としては「与える」でしょうか。
しかし、言語が異なればニュアンスが変わります。

与えるという言葉からは、どこか目上の者から、何かいいものを、
という感覚を持つ人は多いのではないでしょうか?

giveの英語としての意味をあえて日本語にするならば、
「自分の世界にあるものを、別の世界に出す」ということでしょうか。

giveは、迷惑をかけるとか、風邪をうつしたりといった時にも使います。

陰陽五行論も、愛も、良い悪いではありません。
だからこそ、球体思考で見ていく必要があります。

このひと月は、自立するための一歩を踏み出し、
目の前の方に最大限の慈しみをもってお尽くしする。
愛という名のもとに。
といったところでしょうか。

愛する喜びと、愛される喜びを、皆様とともに享受できる幸せに感謝を込めて。

いつも本当にありがとうございます。

以上、辛卯月のみで見たポイントです。

ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いてよりよい在り方を探究していただけますと幸いです。

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